人形少女と二人ぼっち

「ねえ、今から着彩するんだけど、テレピンがすごく臭いと思う。大部分?」

谷口は、透明な液体の入った瓶を掲げて、みゆ達に見せた

「言ってたよね。でも、ましろを連れてかれるのは、もっと嫌だしな」
みゆが、口を尖らせて言った

「いいんだね」

「うん…」

谷口は、瓶の蓋を開ける。絵の具と一緒にパレットに出して、絵の具を溶き始めた

「うわっ、くっさ…。いのり、窓開けて!」

「あっ、うん!」

いのりとみゆは窓を開ける

そうだろうか…。確かにツンとしている。でも、嫌な匂いじゃない

それより、絵の具が混ざって、新しい色ができていくのが不思議だった。私の青いガラス玉は、その色を追いかける

「ましろさん、色が好き?」

好きかどうか分からない。だけど、すごく興味があった

谷口は、カンバスとパレットに筆を往復させる。そして視線は、私を何度も捉える

カンバスの向こうが、どうなっているのか、気になって仕方なかった