人形少女と二人ぼっち

「あの…、これ俺が描いた絵なんだけど…」
谷口は、スマホを取り出して、私に見せてくれる

花? これは、本物なの? でも、少し違う気がした

「ましろ、これはね、谷口が描いた絵なの。紙に花の形を描いて、絵の具とかを使って、色を付けたやつだよ」
いのりが教えてくれる

絵の具…

色をつけられるの?

「美術室に、ましろさん連れて行ったら、だめだよな…」

みゆが立ち上がった

「だめ! ましろは、ドール研究会のメンバーなの。描くならここで描いて。それに、ましろ、知らない子達に、じろじろ見られるの嫌でしょ?」

うん、それは嫌だ

「ね。だから、描くならこの部室で描いて」

「分かった。今日はデッサンだけやらせてもらっていい?」

「みゆ、いいじゃん、谷口も、真剣みたいだし」

「うん、それなら…」
みゆは、少し不機嫌そうにして座った

「机、動かしたほうがいい? 描くスペースいるでしょ」