人形少女と二人ぼっち

「あれ、なんだったの?」

いのりは、私の手を取って握った

「わかんない。でも良いんじゃない? なんかあったら、村上が守ってくれるみたいだし」

「うん、そうだね」

その時、また部室のドアが開いた

「あの…」
男子生徒だった。私たちと違う制服を着ている

「どうしたの? 谷口」

「あっ、宮野…、その、いつも宮野が連れてる、そっちの女の子…」

「なに? ましろに、変なことするなら、村上に言いつけるよ!」
みゆが、睨みをきかせた

「いや、そうじゃないんだ…」
谷口と呼ばれた男の子は、青くなる

「絵を、描かせてほしいんだ。その、ましろさんの…」

絵? それは何?

「あの…、俺、美術部なんだけど、いつも宮野が登校する時、ましろさんを見てて、綺麗だなと思って」

「あっ、そう言うこと? ましろ、嫌じゃない?」

絵を描かれると言うのが、どういうことが分からなかった

でも、谷口からは、嫌な目線は感じなかった