人形少女と二人ぼっち

駅に着いた

「えっと、とりあえず、切符買ったほうがいいよね?」

いのりは、学校の最寄り駅まで、切符を買ってくれた

車椅子なので、駅員さんのいる一番広い改札口を通る。いのりは、自分のICカードをタッチして、私の切符を改札に入れるのに手間取った

「車椅子の方ですね?」
駅員が声をかけた

「はい…」

「エレベーター降りたところ、3両目の先頭でお待ちください。係員がお手伝いしますので」

駅員さんには、やっぱり私が人形には見えていないようだった

「はい」

そう言って、いのりは、エレベーターを降り、駅員さんに言われた場所で待機した

「車椅子の方!」
別の駅員さんが、折りたたみのスロープを持って走ってきた。電車が入ってくる。駅員さんは、ドアが開くと、電車の床と駅のホームにスロープをかけてくれた

「はい、ゆっくり、押し上げて」

「はい…」
いのりは、私の車椅子を、電車に乗せた