人形少女と二人ぼっち

「あのね、ちゃんと、わたしの友達として紹介したいの。だから、その子が遊びに来るとき、制服着ててくれない?」

"友達"という言葉が、私の身体の中で響いた

私は、返事することもできない

それを分かっていて、いのりは聞いている

だけど、私の青い瞳を、いのりはじっと見つめていた

青いガラス玉に映る光が揺らぐ

いのりのことを信じるしかないじゃない

「いい…の? ありがとう…」

いのりは、私の手を握った。私のビスクの指は、いのりの手の中で動く

「あの、さ、私、ましろがいてくれたから、外に出られたんだと思うんだ。受験にも挑戦してみようと思えたんだ…

ましろがいなかったら、今、学校にも通えてないよ

だから…、だから」

いのりの指は震えていた

分かったよ。分かったから

そう、いのりに伝えることができないのが、伝える方法がないのが、もどかしかった

「だから、高校生になっても、ましろと一緒にいさせてよ」