『付き合ってない、たぶん』上

(……でも、せっかくのカップルプリなのに、このまま何もしないで終わるのも、なんか寂しい……!)

心臓がバクバクと暴れる中、俺の胸の奥で、小さな独占欲とわがままが頭を巡った。

カウントダウンの数字が『2』に変わる。

「……春?」

戸惑ったように俺の名前を呼ぶ蓮の顔が、すぐ隣にある。

その端正な横顔、少し赤くなった耳。

「――っ、もう、どうにでもなれ!」

俺はぎゅっと目を瞑ると、蓮の服の袖を掴んで、背伸びをした。

そして、戸惑う蓮の柔らかいほっぺに、ちゅーっと勢いよく唇を押し付けた。

「……っ!?」

蓮の身体がビクッと大きく跳ね上がる。