『付き合ってない、たぶん』上

これ以上一緒にいたら、バクバクと暴れる心臓の音が、相手に聞こえてしまいそうだった。

グラウンドに戻ると、ベンチでは拓海と陸が、首を長くして待っていた。

「おかえりー。」

拓海が、ニヤニヤしながら、俺たちの顔を覗き込んでくる。

「……お前ら、なんか顔赤くね?熱中症か?」

陸も、わざとらしく心配そうな声をあげた。

「違うし!ただの、日焼け!」

「グラウンドが暑いだけだ」

俺と蓮は、また同時に声を揃えて言い訳をした。

その必死すぎる態度に、拓海と陸は、お互いに顔を見合わせてニヤリと肩をすくめる。

((あいつら、絶対に何かあったな……))