このドキドキを、なんとか誤魔化したくて。
俺は、ずっと気になっていたことを、思い切って口にしてみた。
「ねぇ、蓮……。お前、さ……。……好きな人、いるの?」
心臓が、ドクン、と大きく跳ねた。
湯気のせいにして、蓮の顔を、じっと盗み見る。
蓮は、一瞬だけ、目を見開いた。
それから、すぐにフイッと顔を背けて、お湯をザバァと、手ですくい上げた。
「……いない」
「えー、本当に?他校の女子とかさ、結構、蓮のこと狙ってるじゃん」
「本当に、いねぇよ。……お前は?」
蓮の低い声が、耳元に響く。
今度は、蓮からの質問だ。
(いるよ。すぐ隣に、世界で一番好きな人がいる!)
そう叫び出したい胸の内の、100分の1も、口には出せなくて。
「……俺も、いない」
俺は、お湯の中に、鼻まで沈み込んだ。
嘘をついた罪悪感と、蓮を好きだという気持ちで、顔が、火が出るほど熱かった。
俺は、ずっと気になっていたことを、思い切って口にしてみた。
「ねぇ、蓮……。お前、さ……。……好きな人、いるの?」
心臓が、ドクン、と大きく跳ねた。
湯気のせいにして、蓮の顔を、じっと盗み見る。
蓮は、一瞬だけ、目を見開いた。
それから、すぐにフイッと顔を背けて、お湯をザバァと、手ですくい上げた。
「……いない」
「えー、本当に?他校の女子とかさ、結構、蓮のこと狙ってるじゃん」
「本当に、いねぇよ。……お前は?」
蓮の低い声が、耳元に響く。
今度は、蓮からの質問だ。
(いるよ。すぐ隣に、世界で一番好きな人がいる!)
そう叫び出したい胸の内の、100分の1も、口には出せなくて。
「……俺も、いない」
俺は、お湯の中に、鼻まで沈み込んだ。
嘘をついた罪悪感と、蓮を好きだという気持ちで、顔が、火が出るほど熱かった。


