『付き合ってない、たぶん』上

「蓮が……っ、オーディション受かったのは、憧れのグループの事務所のだから、おめでとうって思ったのに……っ! もし合格したら東京に上京しなきゃいけないからって……っ、だから、別れて欲しいって、言われたんだよぉ……!!」

俺の口から飛び出した「別れて欲しい」という言葉に、3人の顔が同時に強張った。

部室で蓮から「上京するかもしれない」とは聞いていた3人。

だけど、まさか蓮が春に「別れ」まで切り出すとは夢にも思っていなかったのだ。

「……あの、バカエースが……っ!!」

陸がドゴォンと拳でテーブルを叩いた。

その目は、親友への怒りで激しく燃えている。