だけど。

ある夜。

あなたが言った。

「俺さ、あの子と付き合うことになった」

私は何も言えなかった。

「……そっか」

それだけ。

「応援してくれる?」

「もちろん」

声が震えないようにするのに必死だった。

「絶対幸せになってね」

「ありがと」

その言葉を聞いた瞬間。

胸の奥が、ぎゅっと締め付けられた。

私はあなたを好きになった。

私が選んで、私が望んで、私が恋した。

だから。

叶わなくても。

気持ちを伝えられなくても。

こんな気持ちになれたことだけは、大切にしたかった。

本当だよ。