君の声

 スタッフルームへ戻ると、拍手が起きた。
「お疲れさまでした!」
「めちゃくちゃ反応よかったですよ!」
 次々に声が飛んでくる。
「白石さん、生ナレーション最高でした!」
 広瀬が笑顔で声を掛けてくる。
「え、いや、私は……」
 慌てる詩織の後ろから声がした。
「今日のMVPは白石さんだよ」
 振り返ると樹が笑っていた。
「えっ」
 一瞬、言葉が出なかった。その笑顔を見た瞬間——
『よくやった』
 胸の奥がドクンと跳ねた。
 夕日に染まる教室。誰かが笑っている。
「……っ」
「白石さん?」
 樹の声で、詩織は我に返った。