「え、変更?」
現場に戻った詩織にスタッフが告げる。急遽スポンサーの希望で差し替えが入った。樹が今その確認を行っている。突然入った変更内容に、スタッフたちが慌ただしく動き始める。
「えっ、待って……」
渡された資料に目を落としながら、詩織は小さく息を呑んだ。
頭の中で確認していた流れと違う。時間も、順番も変わっている。
さっきの牧野の言葉が頭を掠めた。
『今回のイベント、佐野にとってすごく大事なんだ』
『だから——』
胸がざわつく。
(佐野さんにとって大事なイベントなのに)
(私……迷惑かけたくないのに)
「どうしよう……」
資料を握る手に力は入る。
「なにがどうしようなんだ?」
顔を上げると樹が立っていた。
「急に変更になったって……流れも順番も変わっちゃって」
情けない。そう思って俯いたときだった。
「大丈夫だろ」
「え……?」
樹は少し笑う。
「全部一人でなんとかしようとしなくていいよ」
ふわっと微笑んで言った。
「——できないなら、頼ればいい。そのために俺がいる」
その言葉を聞いた瞬間、胸が大きく跳ねた。
どこかで聞いたことがある。そんな気がするのに、思い出せない。けれど、不思議と肩の力が抜けていく。大丈夫。なぜか、そう思えた。
「ありがとうございます」
現場に戻った詩織にスタッフが告げる。急遽スポンサーの希望で差し替えが入った。樹が今その確認を行っている。突然入った変更内容に、スタッフたちが慌ただしく動き始める。
「えっ、待って……」
渡された資料に目を落としながら、詩織は小さく息を呑んだ。
頭の中で確認していた流れと違う。時間も、順番も変わっている。
さっきの牧野の言葉が頭を掠めた。
『今回のイベント、佐野にとってすごく大事なんだ』
『だから——』
胸がざわつく。
(佐野さんにとって大事なイベントなのに)
(私……迷惑かけたくないのに)
「どうしよう……」
資料を握る手に力は入る。
「なにがどうしようなんだ?」
顔を上げると樹が立っていた。
「急に変更になったって……流れも順番も変わっちゃって」
情けない。そう思って俯いたときだった。
「大丈夫だろ」
「え……?」
樹は少し笑う。
「全部一人でなんとかしようとしなくていいよ」
ふわっと微笑んで言った。
「——できないなら、頼ればいい。そのために俺がいる」
その言葉を聞いた瞬間、胸が大きく跳ねた。
どこかで聞いたことがある。そんな気がするのに、思い出せない。けれど、不思議と肩の力が抜けていく。大丈夫。なぜか、そう思えた。
「ありがとうございます」
