拓馬たちと少し離れたベンチで、樹と詩織は並んで座った。二人の手は繋がれている。
「……全部思い出した?」
「うん。体育館で初めて喋ったことも、放課後ゲリラライブも全部思い出した。」
「そっか。」
詩織の言葉に樹は嬉しそうに微笑む。
「樹が大学生の時、必死だったことも思い出した。私を喜ばそうとしてくれたんだよね」
「あの時はそれが正解だって信じてた」
「ふふ。樹が文化祭でメイド服を着てたことも思い出したよ」
「……それは忘れたままでよかった」
思わず項垂れる樹に詩織は笑う。その笑顔は高校の頃と、そして仕事で一緒に過ごした日々と何も変わらなかった。
「……アメリカ、行くんだよね」
詩織がぽつりと呟く。
「ああ。海外支社の立ち上げに。」
「すごいね。一年くらい?」
「そんなところかな。」
「そっか」
視線を伏せた詩織に、樹は繋いだ手に力を込める。
「……待っててくれとは言わない」
「……言わないんだ」
「詩織の人生だからね。」
樹は笑う。
「……待つ。」
「即答じゃん」
「樹が待っててくれてた時間より全然短い。」
今度は詩織が笑う。
「……連絡する」
「うん」
「時差とかあるけど、できるだけ電話する」
「無理しないでいいよ」
「……わかった」
「帰ってきたら一緒に出かけようね」
「了解」
「約束だよ」
「絶対守る」
笑う樹に詩織も笑顔を返す。
「……全部思い出した?」
「うん。体育館で初めて喋ったことも、放課後ゲリラライブも全部思い出した。」
「そっか。」
詩織の言葉に樹は嬉しそうに微笑む。
「樹が大学生の時、必死だったことも思い出した。私を喜ばそうとしてくれたんだよね」
「あの時はそれが正解だって信じてた」
「ふふ。樹が文化祭でメイド服を着てたことも思い出したよ」
「……それは忘れたままでよかった」
思わず項垂れる樹に詩織は笑う。その笑顔は高校の頃と、そして仕事で一緒に過ごした日々と何も変わらなかった。
「……アメリカ、行くんだよね」
詩織がぽつりと呟く。
「ああ。海外支社の立ち上げに。」
「すごいね。一年くらい?」
「そんなところかな。」
「そっか」
視線を伏せた詩織に、樹は繋いだ手に力を込める。
「……待っててくれとは言わない」
「……言わないんだ」
「詩織の人生だからね。」
樹は笑う。
「……待つ。」
「即答じゃん」
「樹が待っててくれてた時間より全然短い。」
今度は詩織が笑う。
「……連絡する」
「うん」
「時差とかあるけど、できるだけ電話する」
「無理しないでいいよ」
「……わかった」
「帰ってきたら一緒に出かけようね」
「了解」
「約束だよ」
「絶対守る」
笑う樹に詩織も笑顔を返す。
