キスから始まる恋は甘くて苦い

 蒼一からのメールを確認して、校舎を出る。
 待ち合わせは、学校から離れた帰り道の途中にあるコンビニ。
 校内で会えたはずなのにわざわざ場所を指定してきたことに疑問を感じながらも、ほたるは足早にコンビニを目指した。

「走ってきたのかよ」

 蒼一が、寄り掛かっていた自転車のサドルから腰を上げる。

「お、お待たせしました」
「そんなに待ってないよ。呼び出してごめんな」

 息を切らしながらやって来たほたるを蒼一の笑顔が迎える。
 ドキンと……心臓が大きく打ち、ほたるは目の前の彼が特別に見えた。

 なんだかキラキラしてて――ずっと見ていたい。

「とりあえず、寄っていい?」

 ぼんやりしているほたるの前で手を振り、コンビニを指差す。

「あっ、はい」

 ほたるはハッと我に返り蒼一の背中を追った。