――優しい味。
すごく、懐かしい。
あの日の空気が鮮明に思い出される。「絶品だから」と、兄が連れて行ってくれた。
あの喫茶店の味にそっくり……
『瞳は昔からチーズケーキが好きだよな』
向かいで微笑んでいる兄がフラッシュバックして。
『もう一個食べたそうな顔してる。瞳は食いしん坊だなぁ』
からかうように頭を撫でてくれた感触まで思い出す。
『そんなに気に入ったんなら、また来ような』
その約束が叶うことはなかったけれど……そのとき感じたあたたかい気持ちは心の中で息づいている。
あのとき、確かに愛されてるって思えた。
彼女のケーキはそのことを思い出させてくれる。
そっか……あそこで働いてるんだもんね。
まるで、時を超えて想いを届けてくれたような気がした。
――ありがとう。
すっと胸のつかえが落ちたような感覚に、瞳は晴れやかな顔で涙を拭った。
すごく、懐かしい。
あの日の空気が鮮明に思い出される。「絶品だから」と、兄が連れて行ってくれた。
あの喫茶店の味にそっくり……
『瞳は昔からチーズケーキが好きだよな』
向かいで微笑んでいる兄がフラッシュバックして。
『もう一個食べたそうな顔してる。瞳は食いしん坊だなぁ』
からかうように頭を撫でてくれた感触まで思い出す。
『そんなに気に入ったんなら、また来ような』
その約束が叶うことはなかったけれど……そのとき感じたあたたかい気持ちは心の中で息づいている。
あのとき、確かに愛されてるって思えた。
彼女のケーキはそのことを思い出させてくれる。
そっか……あそこで働いてるんだもんね。
まるで、時を超えて想いを届けてくれたような気がした。
――ありがとう。
すっと胸のつかえが落ちたような感覚に、瞳は晴れやかな顔で涙を拭った。


![スイーツラブ~お菓子みたいな甘い恋~[短編集]](https://www.no-ichigo.jp/assets/1.0.966/img/common/cover/objhp18janf9004.png)