『告白するまで、3・2・1』

次の日の朝。

俺はいつもより何倍も緊張しながら、1組の教室を出て廊下を歩いていた。

(……もし会ったら、なんて言えばいいんだよ)

昨日のLINEのせいで、心臓がずっとうるさい。

そんなことを考えて下を向いた瞬間、前方から目当ての小さくて可愛い姿が歩いてくるのが見えた。

裕音だ。

「あ……」

俺の口から、情けないくらい小さな声が漏れる。

裕音も俺に気づいて、一瞬だけピクッと足を止めた。

目が合う。

昨日、俺のヘタレなLINEを見て笑っていたはずの裕音。

だけど、おとなしい裕音はすぐに視線をフイッと下に落とし、

そのまま何事もなかったかのように俺の横を通り過ぎていった。

「……まじで、何もないのかよ」

話しかけられるわけでも、からかわれるわけでもない。

すれ違ったあとの廊下で、俺はガクッと肩を落とした。