今は男が話し始め、台で隠れて確認できない。 確かに選り好みせず、悪くない待遇に釣られた僕が悪い。しかし、社会的地位のある人間が、そんな格好で入社式に臨み、偉そうに世界情勢について語る筈は… 無い。 見間違えた事を期待しつつ、神妙な顔で話し続ける社長の声に耳を傾ける。 社訓はこうだ。 一、革新は無限である。 一、常識から逸脱せよ。 一、自らの欲望と向き合え。 要するにあれだ、好き勝手にどこまででもやっていいってことだろ…。 やはりペイントだった社長の下半身を見ながら、僕は思った。