僕の彼女をひとりじめ。

「はぁ〜」

「おい、晶。ため息つくの今日で11回目だぞ」

「え、そんなに言ってた?」

「おん」

僕、山本晶。

隣にいるのは親友の成瀬翠(なるせ みどり)

どうやら翠によるとため息をつくのは11回目らしい。

だって、愛美が心配なんだもん。

愛美、横山愛美は僕の彼女。

今、友達とカラオケに行ってるらしいけど、ナンパされないか心配で心配で。

愛美は気づいてないみたいだけど、結構モテる。

なるべ怖い思いをさせたくないけど、かと言って愛美の自由を奪うのも嫌だ。

一応何かあったら連絡するようにって言ってるけど…

「はぁ」

「12回目〜」

「なんで数えてんだよ」

「えぇ〜暇だから」

翠の煽るような顔にイラッとする。

「あぁ、もう!」

しょうがない。

「ちょっと行ってくる!」

「は!?おま、は!?待てよ!?」

後ろから翠の焦った声が聞こえるけど、めんどくさいから気にしないでおこう。

急いで愛美のいるカラオケに行く。

案の定、カラオケの前には愛美とその友達がチャラそうな男に囲まれていた。

マジかよ…

もう少し早かったらと後悔しても遅い。

今は愛美を助けないと。

「愛美!」

「へ!?晶くん!?」

「大丈夫?」

「う、うん」

「ちっ、男連れかよ。先にいえよな」

そう言って去ろうとする男の顎を自分のほうに寄せる。

「相手がいないなら僕がしてあげようか?男でもいけるよ?チャラ男さん?」

「キッショ!誰がお前なんかと!」 

そういうチンピラの耳元で囁いた。

「じゃあ、俺の彼女に近づくなよ。」

「クソっ」

そう言うとチンピラクソ野郎共は去っていった。

ふぅ、とりあえず愛美が無事でよかった。

もし、手を出されてたら殴るだけじゃすまなかったかも。

「危なくなったら連絡してって言ったよね?」

コクコク一生懸命に頷く、愛美に尋ねる。

「とにかく、無事でよかった」

「ごめんね、晶くん…」

そう言って上目遣いで言う愛美を見て、思わず吐血しそうになる。

「あぁ〜、可愛すぎ。」

細くて柔らかい体を包むように抱きしめた。 

そこで第三者が口をあけた。

「あの〜イチャイチャしてるとこ悪いんですけど、私たち今からカフェ行くんですけどもういいですか?」

声がする方をみると、さっき愛美と一緒に女の子が僕を睨んでいた。

「ちょっと瀬那ちゃん!」