高嶺の王子様が幼なじみだった話。

 『実はさっき、普に似た女子と会ったんだ』
 最初、海斗から聞いた時は半信半疑だった。普が星華学園にいるはずがない、ただ似ているだけ。そう思っていたが、見つけた瞬間にその考えは吹き飛んだ。
 彼女は間違いなく普で、俺の初恋の人だった。
 また会えると思っていなかったから、久しぶりに名前を呼んでもらったときは頭がおかしくなるくらい嬉しかった。
 『波瑠くん!』
 またあの可愛い笑顔を見られると思うと、生きてて良かったと思えた。
 「早く明日にならねーかな・・・」
 早く普に合いたい。寂しさを紛らわす為に、机の上に置いてある写真立てを手に取った。中には、俺と普のツーショットが入っている。写真の中の普も可愛いけど、成長した普はもっと可愛かった。いや、綺麗だった。マジで、女神かなんかの類いかと思うほどに・・・。
 「好きだ・・・」
 もう何度写真に向かって言ったか分からないその言葉は、普に届くことなく消えていった。それでも、明日からは言おうと思えばいつでも言えるのだ。そう思うと、体が熱くなるのを感じた。
 「はぁ・・・」
 こんなんで恥ずかしがってたら、告白なんてまだまだだな・・・。それでも、いつか絶対伝えるけど・・・。
 「好きだ・・・」
 もう一度言って、写真立てを机の上に戻した。
 明日、学校に行ったら普に会える。それだけで、なんてことない明日が輝いて見えた。
 布団に潜り込んで目をつぶったけど、ワクワクしすぎてなかなか眠気は訪れなかった。