悪女の耳飾り

華は乱れる息のままクロの頭を必死に押さえつけ、胸元から引き離そうと抵抗した。しかし、男の力と圧倒的な体格差を前に、華の抵抗など容易く押さえ込まれてしまう。

「っひぁ……やっ、なんで……っ」

上から見下ろすクロの瞳には、温度のようなものが一切なかった。

「お前、死にてぇんだろ。……なら、お望み通り、俺が殺してやるよ」

「は……?」

混乱する華の耳元へ顔を寄せ、クロは低く、脅迫するように囁く。

「息もできねぇほど、抱いてやる」

「なに、いって……んぅっ!?」

直後、奪うような激しいキスが華の唇を塞いだ。息をつく隙すら与えない力任せなそれに、目元へじわりと涙が滲む。抵抗するように胸板を何度も叩いたが、クロの身体はビクともしなかった。ゆっくりと唇が離れると、クロの舌は休むことなく首筋を這い、強い力で肌を吸い上げていく。

「っ……ぁ……っ」

一体、なぜこんなことになってしまったのだろう。失恋して、ただ耳に穴を開けてもらうためにクロの店へ向かった。いつものようにピアスを開けてもらって、それで終わるはずだったのに。

(……なんで、こんな……っ)

涙目で怯える華を見下ろし、クロは目を細めた。だが、その手を止める気配はない。

「……お前さ、ホント俺に興味ねぇのな」

「……え……?」

「俺のこと、一度も男として見たことねぇだろ。」

「……」

突きつけられた問いに、華の思考が凍りつく。
クロを男として意識する——そんなこと、これまで一度だって考えたこともなかった。

「……まぁ、知ってたけど」

吐き捨てるように言うと、クロは華が羽織っていたTシャツを強引に脱がせ、その肌を露わにした。

「っ!? やめて、なにすんの……っ!」

華は身を捩らせて逃げようとするが、腰をがっしりと掴まれ、完全に逃げ場を塞がれる。
そのままクロの舌が華の胸から下腹部へと滑り落ち、秘所を深く舐め上げた。