花束は君を守るために



───閉店後

店を出る
今日は何もありませんように

そう願いながら歩く
住宅街へ入った時だった


「彩花」


まただ
心臓が大きく跳ねる

振り返る
電柱にもたれて立つ直樹
煙草を地面へ捨て、靴で踏み消した


直樹「遅かったな」


私は何も答えられなかった


直樹「無視か?」

彩花「……何?」


直樹はゆっくり近付く