花束は君を守るために



───夜八時

仕事終わり約束通りお店の
迎えに来てくれた蓮さん

花屋から十分ほど歩いた場所にある
小さな川沿いの遊歩道
昼間は人が多い場所も
この時間になると静かだった
街灯が等間隔に並び、
川の水面がゆっくり揺れている

二人はベンチに並んで腰を下ろした
川の流れる音だけが聞こえる
しばらく沈黙が続いた

蓮は彩花の横顔を見た


蓮「話って何だ」


私は膝の上で両手を握る
心臓がうるさい

(今しかない。)
(もう隠せない。)

ゆっくり息を吸う


彩花「蓮さん、あの……」


蓮は何も言わず待つ


彩花「私……」


震える声


彩花「店長が襲われた日から……」