花束は君を守るために




───夕方
閉店まであと三十分

カラン

ベルが鳴る


彩花「いらっしゃいま……」


蓮だった


蓮「花、1輪」

彩花「お家用ですか?」

蓮「あぁ」


いつも通り注文し店内を見渡す蓮

花を選ぶ
手が少し震えた

ケースの扉を閉める音が
震えいつもより少しだけ大きく響く

蓮はその音だけで気付いた


蓮「……どうした」

彩花「え?」

蓮「今日は笑ってねぇ」


私は慌てて首を振った


彩花「そんなことないです!」

蓮「ある」


即答だった
蓮はゆっくりレジまで歩いてくる
他のお客さんはいない
店内には二人だけ