花束は君を守るために



震える手でカバンから
スマホを取り出す

蓮の連絡先
画面を開く

親指が止まる

言わなきゃ……

でも
頭の中に蘇る

ICUで眠る店長
白い包帯

さっき言われた直樹の言葉

指がゆっくり戻る
画面を閉じた


彩花「言えないよっ……」


流れる涙を拭い
痛むお腹を抑えながら立ち上がり
仕事に向かった