花束は君を守るために



蓮が店へ戻ると
彩花は申し訳なさそうに座っていた


彩花「すみません……
びっくりしちゃって…」


蓮は椅子に座り直し
真っ直ぐ彩花を見た


蓮「謝るな」

彩花「……え?」

蓮「怖かったんだろ」


私は少し目を見開いた


蓮「怖い時くらい無理に笑うな」


その一言に
胸の奥が少しだけ温かくなった

今まで誰にも
言われたことのない言葉だった

その頃、店の外
少し離れた暗い路地で
直樹が静かに
スマートフォンを握りしめていた

画面には向かい合って
食事をする二人の姿
直樹何も言わず
その写真を一枚だけ保存した