花束は君を守るために


しばらく二人は何も話さなかった
マグカップをテーブルに置き
ぼんやり景色を見た
街を吹き抜ける風の音だけが聞こえる
そんな沈黙さえ心地よかった

やがて蓮がゆっくり口を開く


蓮「……覚えてるか
病院で初めて会った日のこと」


彩花は小さく頷く


彩花「はい
蓮さんに事情を聞かれました」

蓮「ああ」


彩花は少し笑い
蓮は苦笑した