花束は君を守るために


その時


蓮「彩花?」


リビングの扉が開いた
駆け寄ってきた蓮がしゃがみ込む


蓮「おい、どうした」


その声に私は肩を震わせた

視界がぼやける
現実と記憶の境目が分からない


彩花「ごめんなさい……」


かすれた声が漏れる


彩花「ごめんなさい……」


蓮は眉をひそめる


蓮「彩花?」

彩花「お願い……」


彩花は震えながら首を横に振った


彩花「殴らないで……」


その一言に、蓮の表情が止まる


彩花「お願い……
もう怒らせないから……
お願いだから……」