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診察が終わり
酸素マスクは外され
少しだけベッドを起こしてもらった
医師たちは病室を出ていく
静かになった部屋
窓から昼の柔らかな光が差し込んでいた
私はゆっくり蓮を見る
何か伝えたい
唇が少し動く
彩花「……れ……」
かすれた声
それ以上は続かない
蓮は少し笑って首を横に振る
蓮「無理するな
まだ声が出なくて当たり前だ」
そう言ってベッドサイドの
コップに手を伸ばす
看護師から許可された水
ストローで飲ませくれた
蓮「少し楽になる」
彩花は目を閉じ小さくうなずいた
彩花「……ありが、と……」
途切れ途切れの、小さな声
蓮はふっと息をつく
蓮「礼なんか言うな」
少しだけ口角を上げる
蓮「助けるって約束しただろ」
その言葉を聞いた瞬間
彩花の目からまた涙があふれた
現場で聞いた声
ぼんやりしていた記憶が
少しずつつながっていく
