花束は君を守るために



医師は少し表情を引き締めた


医師「ただ……
腹部には刺し傷だけではなく
複数回強く殴られた痕がありました
その衝撃で内臓も傷ついていました
しばらくは絶対安静です」


彩花はゆっくり目を閉じる

あの駐車場が頭をよぎる
壁へ押しつけられたこと
何度もお腹へ衝撃を受けたこと
苦しくて息ができなかったこと

体が小さく震えた
その様子に気付いた蓮が
すぐそばへ歩み寄る


蓮「……思い出さなくていい」


低く、穏やかな声


蓮「今は何も考えるな」


私は涙を流したまま
小さくうなずいた