花束は君を守るために



遠くで車の急ブレーキの音が響いた
そして
誰かが全力で駆けてくる足音が
静かな駐車場に響き始めた

蓮だった


蓮「彩花――!!」


その声が響いた瞬間、直樹が振り返る

彩花は涙で滲む視界の向こうを見る


彩花「……蓮さんっ……」


その声に直樹が振り返る


直樹「来たか」


蓮は全力で駆ける


蓮「直樹!」


低く鋭い声が響く


蓮「そこまでだ!」


直樹は笑った
その笑みは
どこか諦めたようでもあり
壊れたようでもあった

「遅ぇよ。」


そう呟くと手に持っていた血のナイフを
蓮に見せつけるように上にあげた