花束は君を守るために



───数十分後

蓮は空になった部屋へ入る
生活の跡はある
だが、人はいない

机の上には写真が散乱していた
彩花の写真
何十枚も
その中に、一枚だけ
スーパーの立体駐車場で
蓮が彩花を抱きしめている写真

蓮の表情が凍りつく


蓮「……」


写真の裏をめくる
黒いマジックで書かれた文字

『次は間に合わない。』

部屋の空気が一気に冷える
蓮は写真を握り潰した


蓮「……直樹」


低く、怒りを押し殺した声


蓮「次は絶対に逃がさねぇ」