花束は君を守るために



蓮「……」


蓮はゆっくり彩花を抱き寄せる
壊れ物を包むように
優しく


蓮「もういい」


その一言で
彩花は堪えていた涙を溢れさせた


彩花「怖かった……」


蓮のシャツをぎゅっと掴む
蓮は静かに背中をさする


蓮「うん
ずっと怖かったよな」


彩花は何度も頷く
涙が止まらない

蓮は少しだけ彩花から
身体を離し、目を見た


蓮「さっき」


低い声


蓮「“蓮さんには何もしないで”って言ったな」


彩花の肩が震える


彩花「……」

蓮「だからあいつ、あんなにキレた」


彩花は泣きながら俯く