花束は君を守るために



蓮の声色が変わった


蓮「見たか」

彩花「はい……」

蓮「中身は」

彩花「“警察を信じるな”って……」


一瞬の沈黙


蓮「そのまま」


低い声


蓮「何も触るな
今から帰る」

彩花「でも、お仕事……」

蓮「そんなもん後だ」


即答だった


蓮「十分。
十分で着く
玄関も窓も開けんな
俺が帰るまで待ってろ」

彩花「……はい」


電話を切る
彩花は胸の前でスマホを握り締めた

(ちゃんと言えた。)

(一人で抱えなかった。)

それだけで少しだけ安心できた