彩花「……蓮さん」
かすれた声
蓮がゆっくり目を開けた
目が合う
蓮「……起きたか」
低い声
でも、どこか安心したような表情だった
彩花の目にはすぐ涙が浮かぶ
最初に見たのはガーゼだった
彩花「蓮さん……
怪我……」
震える声
蓮は少し首を傾げる
蓮「……あ?」
彩花「怪我……大丈夫?」
蓮は一瞬だけ驚いた顔をした
自分のことより先に、それを聞くのか
思わず苦笑する
蓮「二針だ
もう平気」
その一言を聞いた瞬間
彩花の頬を涙が伝った
彩花「……よかった」
何日も張り詰めていたものが、一気に崩れていく
