花束は君を守るために



───三十分後

病院
受付で名前を伝えると
看護師が案内してくれた


看護師「こちらです」


長い廊下
消毒液の匂い
足音だけが静かに響く

看護師が立ち止まった


看護師「こちらになります」


視線の先
集中治療室(ICU)

私は思わず息を呑んだ

ガラス越し
ベッドに横たわる店長
頭には白い包帯
腕には点滴
人工呼吸器は付いていないものの
意識は戻っていない

昨日まで普通に笑っていた人とは思えなかった