ケースへギターをしまう。 弦を押さえ続けてきた左手の指先は、硬く節立ち、触れれば乾いた木肌のような感触がした。 この手で、どれだけの音を積み重ねてきただろう。 どれだけの拍手を浴びてきただろう。 それでも、と碧葉は思う。