ノスタルジア





求人の中で、一番時給が高く、且つ、家からも十分通える距離にあるコンビニが、茅場町にあった。


手始めに僕は、そこのアルバイトに応募した。すぐに折り返しの電話がかかってきて、「早速ですが、明日面接に来てください」と言われ、僕は東京に来て初めて、茅場町に降り立った。


茅場町。何やら静かな街に思える。オフィス街なのだろうか、学生らしき若者はほとんど見かけない。


面接を受けるコンビニに着き、面接をしに来たことを告げると、バックヤードに通された。部屋の中央にパイプ椅子が一つ置かれていて、座面には、紙と鉛筆が置かれていた。


「一応、筆記試験になります。この計算問題を解いて、できたら声をかけてください」


と言われ、問題文にざっと目を通す。小学生レベルの足し算、引き算で、なるほど。これならよほどのことがない限り、間違えようがない。