ノスタルジア





僕は、入学式の間、ずっと隣のエダノと話していた。


「翔太は、どこの人?」


「愛媛よ。エダノは?」


「オレ、北海道」


「北海道? めっちゃ遠いやん」


「そうだね。飛行機で来た」


「え、ここまで?」


「あははっ、そんなわけー 飛行機で上京したって意味だよ」


「オレ、ひかり」


「え? どどん波みたいな感じで丸太に乗ってきたの?」


「あはははっ、違う違う。新幹線よ」


「あははははっ、なんだ、新幹線か。のぞみはなかったの?」


「あはははははっ、『のぞみはない』って、俳優になろうと思っとるのに、えんぎ悪くね?」


「あははははははっ、『えんぎ悪い』って、俳優としては最悪じゃん!」


「あはははははははっ、たしかに」


「あははははははははっ、ね?」