はじまりは、再会の後から 〜二人のイケメンからプロポーズされて困惑しています〜

浅田梨乃は入社2年目の後輩だ。

コミュ力も女子力も抜群で、サバっとしたところが魅力である。一見天然そうに見えるが、本当は頭の回転が早い賢い子だと千雪は思っている。

自分に無いものをまるっと持ち合わせているこの素敵な後輩を、千雪は公私共にリスペクトしていた。

梨乃が入社して隣の席に配属された時『 綺麗な髪だね。真っ直ぐでサラサラで羨ましいよ』千雪はそう話しかけたことがある。

天然パーマをお団子に結い上げている千雪は、サラサラなストレートヘアの梨乃が本当に羨ましかったのだ。

「ありがとうございます。これはこれで気に入っているんですけど。でも髪を縛ってもヘアゴムが滑って落ちてきちゃうんですよ。私は瀬戸さんのお団子ヘアの方が羨ましいですけどね。無いものねだりですかね?」

そう言って笑った梨乃は天使のようだった。

お世辞だったとしても褒められれば嬉しいものである。単純かもしれないが、千雪はこの台詞と笑顔に心を射抜かれた。そして梨乃にとても好感を持ったのだ。

それからずっと隣の席で、今も良い関係を築けている。