はじまりは、再会の後から 〜二人のイケメンからプロポーズされて困惑しています〜

そんな一連の行動を梨乃が見逃すはずがない。

「ちょっと瀬戸さん! 何ですか、今のは?あのイケメン王子と知り合いだったんですか?」

「うん、幼馴染の同級生なの。中三の時に彼が転校して以来だから……十年ぶりか。こんな所で会うなんてびっくりだよ」

「すごーい! 運命の再会じゃないですか! 」

「もう、運命だなんて大袈裟な……」

否定しつつも千雪の口元は緩みっぱなしで、再会の喜びは隠せない。

「翔也くん、でしたっけ?」

「うん。鈴木翔也くん」

「しみじみイケメンですよね。やっぱりハーフなんですか?」

「そう。お母さんがフランス人なんだ。でもね、翔也くんは見た目だけじゃなくて中身もイケてるんだよ!」

「瀬戸さん。よだれ、よだれ」

「え? うそ? やばっ」

「嘘ですよ」

梨乃のおちょくりを間に受けて、千雪は思わず口元に手を当てた。それから頬を手で包む。心無しか顔が火照っているな、とは思ったが間違いなく熱い。

(それにしても……なんて日なの)

八奈見哲平と鈴木翔也。懐かしい人物二人に再会して、千雪は気持ちの整理が追いつかない。

そんな千雪の心の中を知らない梨乃は、素直に質問をぶつけてきた。

「ねぇねぇ瀬戸さん。幼馴染ってどんな感じなんですか?兄弟とか家族みたいな感じなんですか?」

「兄弟か……。間違ってはないけど、私の初恋は翔也くんかも。翔也くんと出会ったのが保育園を卒園した次の日だったから。ませてるよね……」