恋、しちゃったみたいです。

「「「お帰りなさいませ、お嬢様」」」
「ただいま」

来栖《くるす》の迎えで我が家に帰ると、たくさんのメイドたちがお出迎えしてくれる。

来栖は私専属の世話係。最近は主に学校の送迎をしてくれている。

長い廊下を抜け、リビングに入る。

ダダダダダッ
「おかえり、柚希」
そういってぎゅーーと抱きつかれた。

「パパ、、、苦しい、、、」

今日もかわいいね、って頭をなで解放される。

「おかえり、パパ、ママ」

「はぅっ。かわいすぎる」
そういって再び両親に抱きしめられた。

私の両親は多忙なため、基本家にはおらず海外出張していることが多い。
けど、こうしてたまに帰ってきてくれる。

「パパ、宿題できたよ。久しぶりにフランス語したからちょっと時間かかっちゃった」
そういって、さっきまでまとめてた書類を手渡す。

「悪いね、柚希。助かるよ。じゃ、次はこれをよろしくね」

えぇ、またぁーーー。
わずかな抵抗の意味もこめて膨れっ面をしてみる。

「そうか。足りないか。じゃぁこれも追加しようかな」
「ひぃぃぃぃ。やります。これだけやらしてください!」
そういって資料を受け取る。
これ以上課題を増やされたらたまったもんじゃない。

「最初からそう言ったらいいのに」

今度は…中国語か…。

「最近、学校はどう?」

「うーん、実はさ、ある男の子にばれちゃったんだよねぇ~」

はぁぁぁ。もし広まったらどうしよう…。

「お、男って、何もされてないか?!」
なんかめちゃくちゃ焦ってる。
そりゃそうか、企業内でもトップシークレットの私の存在がばれてしまったんだもの。

「うん、とりあえずは何も。ごめんね、内緒だったのに」

「あ、あぁ、うん。そうだな」
と、どこか上の空な返事。
うん?どうしたんだろう?
不思議そうな顔をして両親をみる。

「あ!ばれた人にはちゃんと口止めしたから大丈夫!…なはず」

「そうか…、うん」

それから夕食を摂り、学校の課題や予習をするために自室に戻った。