続・恋の終電列車

 「主任、おはようございます。」

 元気よく私に声を掛けたのは新人の佐倉さんだ。佐倉さんはもう少しで新人研修を終えて、他店へ移動してする事が決まっている。

 元々佐倉さんはまだ一年目の新人にも関わらず覚えがよく、努力家で飲み込みも早いINADAの期待の星だ。

 佐倉さんならいつ研修を終えて巣立っても恥ずかしくないと私は心から安心した気持ちでいた。

 「佐倉さん、いよいよ来月で新人研修期間も終了だね。本社員になったら希望している店舗とかあるの⁇」

 向上心があり、常に前向きな佐倉さんはまだ若いのに頼もしい存在だ。本店の主任としてできる限り佐倉さんの希望を後押ししてあげたいと思った。

 「実は私…新人研修を終えて元橋支店で経験を積んだら、いずれはまた主任のいる本店で働かせて欲しいんです。主任は私の目標で、憧れですから。」