続・恋の終電列車

 「穂波さんなら、そう言う返答が返ってくるんじゃないかと思っていました。勿論僕は、穂波さんに仕事を辞めてほしいなんて気持ちは1ミリもありません。穂波さんは穂波さんのままで、今まで通り仕事を続けてほしいと思っています。」

 淀野さんの私を気遣う優しい言葉に私は心から安堵した。そんな私を思いやってくれる優しい淀野さんが私はやっぱり好きだ。改めて淀野さんへの気持ちを再確認した。

 「有難うございます。そんな淀野さんだから好きになったのだと、改めて自分の気持ちを再確認しました。」

 淀野さんの顔が見る見る内に赤くなり、誰からみても分かるくらい茹蛸のように照れてしまっているのが分かる。

 私はそんな所もやっぱり可愛いなと思った。でも…まだ淀野さんのお父さんが言った、警察官の妻になる覚悟を持ってもらわないと困ると投げかけられた言葉の意味を、私はちゃんとは理解していない。

 「でも…。」と言って私はまた話しを続けた。淀野さんが切り付けられて心臓が止まりそうな程ショックを受けた事実を、私はまだ消化して受け止め切れてはいなかった。

 「でも…亘さんが犯人に切り付けられて怪我をしたというニュースを見て、私は心臓が止まりそうなくらいショックを受けて、亘さんの顔を見るまで生きた心地がしませんでした。今後もこんな事があるなら、私は耐えられる自信がありません…。」

 下を向いて俯く私は、淀野さんがまた事件に巻き込まれて今度こそいなくなってしまったらどうしようと言う恐怖を拭い去れずにいた。

 淀野さんは私の言葉に少し考えたように一時の間下を向いた。でも直ぐに顔を上げて、決意したように静かにハッキリと話し始めた。