「配達はOKだけど、他は?」
「他は今のところないかな。
あ、それと、俺は畑の近くの彼女の家に泊る事が多いから、お前は好きにご飯作ったりして過ごしていいから」
あ、そういうことね…
「彼女いるんだ」
「腰が痛い間は畑の近くに居た方が楽だからな」
浩太おじさんの昼寝が終わった後、道を覚えるためにその道の駅まで行く事になった。
俺はワンボックスカーの助手席に乗って、美しい日本の田舎の風景を堪能する。森や川や古びた建物でさえ、アメリカにはない日本独特の奥ゆかしさを感じ取れる。
「俺、やっぱり日本が好きだ…」
隣で笑顔になっている叔父さんが見える。
「それは昔から変わらないんだな。
小さい頃、アメリカに帰る前の日にジンは浩太おじさんの子供になりたいって、泣いてママを困らせてたの思い出したよ」
俺は苦笑いをする。だって、はっきりと覚えてるから。



