「これを見てほしいんだ。
俺のおばあちゃんの家に昔からある日本人形で、子どもの頃から可愛いなって思ってたんだけど、ほら」
ジンさんは風呂敷からのっそりと出てきた日本人形を私に見せる。
「この子さ、ここちゃんにそっくりだなって思って…」
私はギョッとした。
そのジンさんが大切に抱えてるお人形がこんにちはって言ってる気がして、心臓が止まりそうになる。
でも、よくよく見てみると真っ黒の髪と肩にかかるくらいのボブスタイルが、私に似てるって言われても頷くしかない。
でも、嫌だ。怖すぎる。
そんな事、ジンさんには言えないけど。
「ジ、ジンさんはこのお人形が好きなの?」
ジンさんは満面の笑みを浮かべて大きく頷く。
「可愛いよね。
見れば見るほどここちゃんにそっくりで、この間、おばあちゃんの家に遊びに行った時に、絶対連れて帰ってこの子をここちゃんに見せたいって思ったんだ」
その気持ちが有難いのかホラーなのか、複雑すぎて目のパチパチが止まらない。



