「なぁ、なんで制服着てんの?」
「学校あるからだよ?」
「へー…って、は!?」
大きな声を出した俺に、ビクッと反応する澪。
大学は休みだけどまだ高校は授業あるんじゃね?
…て、ことは
「お前まさかサボってんのか!?」
「うん」
ケロッとしてる澪に、思わず目を見開く。
「阿保!今すぐ学校行けっ!」
大きな声を出した俺に、今後は澪が目を見開く。
「…斎さん、意外と真面目なんだね」
「悪かったな、意外で」
なんとなく不快で視線をそらした。
真面目なつもりはない。
だけど、人生なんて何があるか分からないから
何があっても対処できるように
ちゃんと働いて生きていけるように
勉強はしといた方がいいと思うだけ。
「お待たせしました」
途切れた会話を埋めるように
タイミングよく食事が運ばれてきた。


