…女の話しから推測して
この第三者の女は一緒にクリスマスパーティーをしてた仲間のうちの一人だろう。
うっすらとかいた汗や息を調えようとする女の様子から
走ってきたんだろうと想像できる。
「…あっ、みんなに連絡しなきゃ!」
第三者の女はパッと女から離れると
慣れた手つきでケータイを弄り
「………あ、もしもし?
ミオ、見つけたから!
―うん、うん、すぐ戻るね」
共にクリスマスパーティーをしていた仲間と思われる人とそう電話を交わし
「ほら、ミオ、帰るよ!!」
ミオと呼ばれる…女の腕を掴むと
店を出ようとした。
「ちょっ、ちょっと待って!!」
腕を引っ張られた女はそう叫んで
くるっと俺を振り返ると
「ごちそうさまでした…
宮原 斎さん!」
そう言い残して去って行った。


