「…っ、今、"くだらない"って思ったでしょ!!」
…ちっ、顔に出たか…
女はさらに俺を睨み
「友達だったのに……っ」
一筋の涙とともにそう呟いた。
…綺麗な涙だな。
信じてたんだろうな。
友達を。
女の涙に、少しだけ同情した。
でも…
俺、優しくねーし。
ちゃんと現実は
見なきゃいけねぇと思うから
「人間なんて、そんなもんだよ。
みんな自分が1番。
傷つきたくないなら
もう誰も信じるな。」
そう言ってやった。
信じるから、裏切られると辛いんだ。
自分を守りたいなら
信じるな。
それが、俺が幼心に学んだこと。
「…誰に裏切られたの…??」
「は?」
ぽつりとした女の言葉に
俺は驚いて、視線を絡ませる。
女は瞳にいっぱい涙を溜めてて
可哀相なものを見るような目で俺を見てる。
なんだよ、その目………


