翼君、好きだよ。

校門へ向かう途中、階段を下り広い体育館を出ようとした時、麻友に、


「なんで連絡先聞けるチャンスだったじゃん。あんなタイミング掴めないよ」


一呼吸置いて麻友が、


「自分は自力でチャンスを掴みたいの。その方が向こうもプラスになるし有利に動く」


赤いマフラーを巻き白い息を吐くポニーテール姿の麻友が言う。


「そんなもんかね」


麻友を笑顔で見送った後、翼君が来るのを校門前で待っていた。