来夢くんは怯えてるわけでも、不安がってるわけでもない。
妙にはっきりした声でそう言った。
「まあでも証拠は俺が見た記憶と、あとついでにあの家で気を失ってたってことくらいだからな」
「本当のこと、知りたい?」
もう隠しきれないな。
そう思って切り出したが意外な反応が返ってくる。
来夢君は首を横に振った。
「もう俺の中で完結したからいいや」
「完結?」
「ほら、あれだよ。周りで起きた変な事。物無くしたりとか」
「ああ」
「あーいう変な事の原因が俺の中ではっきりしたし、たぶんこれからは起きないような気がする」
「どういうこと?」
「なんとなく。体が軽いような気がする」
「ふーん」
「それに、あの、家の位置が変わってたの、共有出来てすっきりした」
来夢君はがらがらと扉を開く。
そしてぼそっとつぶやいた。
「ちょっと怖かったからな」
やっぱ少しかわいいところあるんだな…。
